心臓の病気の予防・啓発に取り組む日本心臓財団と医療機器メーカーのエドワーズライフサイエンスが、塩分を抑え野菜を多く使った心臓に優しい「ハートレシピ」を作り、普及を図っています。
血圧が高めの方や高血圧の方はどんなメニューなのか気になると思います。
まず最初に、塩分の摂り過ぎがなぜ心臓に負担をかけ、よくないのか、そのメカニズムについて解説していきます。
また、減塩対策に役立つ、心臓に優しい「ハートレシピ」とはどのようなものなのか、ご紹介します。
このハートレシピによる料理は、手軽に作り置きもできますので、家庭で作る減塩料理に役立てていただきたいと思います。
目次
塩分の摂り過ぎが心臓に負担をかけるメカニズムとは?
塩分を摂り過ぎると、体内の塩分濃度が高くなり、身体の欲求として高くなった塩分濃度を下げようと、水分をとる量がどうしても増え、それに伴って血管内の血液の量も増えてしまいます。
血管内の血液の量が増えるとどなるか?
増えた血液が血管を圧迫し、血圧が高くなってしまいます。
全身に血液を送るポンプの役割を担っている心臓は、血圧が高くなると血液を全身に送るためにより強く収縮しなければならなくなり、そのことが心臓に負担をかける原因になってしまうわけです。
そのため高血圧が続くと狭心症や心筋梗塞を引き起こすリスクが高まってしまうほか、心不全や弁膜症などの心臓の病気を悪化させることにもなります。
更には、心臓に負担をかけるホルモンが活性化することも分かって来ているといいます。
循環器内科の専門医は、「毎日の食事を通して塩分量を減らすことが大切。うどんなどの麺類にも塩分が含まれている。外食や出来合いの惣菜には、予想以上に塩分が入っている場合があるので注意が必要」と指摘します。
また、体内から塩分の排泄を促進させる機能をもつカリウムを多く含んでいる野菜類をたくさん摂取することも大切です。
心臓に優しい「ハートレシピ」とは?
食を通して心臓の健康に関心を持ってもらおうというハートレシピは、2015年から始まりました。
このレシピでは塩分摂取量を1日6グラム未満、野菜の摂取量を1日350グラム以上となるように設定。
今までは、心臓病の対策に力を入れる自治体(秋田県、和歌山県、高知県)と組んで、地元の食材を使ったレシピを開発してきました。
今年(2019年)は、一人暮らしの人でも手軽に作れて作り置きできるメニューを提供しようと「スクランブルエッグ」や「豆入りドライカレー」と「野菜のピクルス」、「肉団子の野菜たっぷり甘酢あん」など朝食から夕食まで各3種類、合計9種類のレシピを考案しました。
レシピを監修した管理栄養士の森田陽子さんは、「『減塩食は食べた気がしない』と思う人がいるが、ニンニク、ショウガ、カレー粉なっど香りの高い食材や酸味を使うことで、塩分が少なくても美味しく食べやすくなっている」と話してします。
手軽に作れて作り置きできるハートレシピの具体例をご紹介!
それでは、ハートレシピの一例として「豆入りドライカレー」(4食分)をご紹介します。
用意する食材と最初の手順
①みじん切りしたタマネギ(1個)
②すりおろしたニンニク、ミョウガ(各10グラム)
③ニンジン(1/2本) これらを炒めます。
④合いびき肉(200グラム)を加えて色が変わるまで炒め、
⑤みじん切りしたピーマン(2個)を加えて更に炒めます。
用意する調味料と手順2
①カレー粉(大さじ2杯)を加えて炒め、
②ウスターソース(大さじ2杯)、水煮缶トマト(200グラム)、スープの素(小さじ1/2杯)を混ぜたものを加えます。
③そして汁気がなくなるまで5~6分煮るとドライカレーが出来ます。
トッピングと最後の手順
できたドライカレーに水煮の大豆(120グラム)を混ぜ、雑穀ごはんにのせて、パセリをちぎって散らせば出来上がりです。
まとめ
それでは、今回のまとめです。
「心臓に優しい」をコンセプトにしたハートレシピをご紹介してきました。
管理人もそうなのですが、血圧の高めの方には大いに参考になる料理で、このレシピがあると、自分でもできそうな気がします。
また、どのレシピも作り置きできるように考えられているのが素敵です。
このハートレシピ、「豆入りドライカレー」のほかに「スクランブルエッグ」や「野菜のピクルス」、「肉団子の野菜たっぷり甘酢あん」などがあります。
また、心臓病対策に力を入れている自治体(秋田県、和歌山県、高知県)の地元の食材を使ったハートレシピもあります。
レシピの詳細は、日本心臓財団のホームページに掲載してありますので、参考にしていただければと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。