競泳女子の第一人者、池江璃花子選手が白血病にかかったと公表しました。
東京オリンピックを1年後に控えたこの時期に何と不運なことと思いますが、本人は、治療に専念して早期の復帰を目指すために頑張るといっています。
そこで、白血病とはどんな病気なのか、その症状や原因、更にはどんな治療法があるのかについて調べてみました。
目次
白血病はどんな病気?
白血病は「血液のがん」とも呼ばれ、血液中の細胞ががん化することで発症する病気です。
血液は、赤血球や白血球、血小板などの血液細胞からなり、骨の中にある骨髄で造血幹細胞が増殖しながら分化し成熟した細胞となることで造られます。
白血病は、造血幹細胞が分化・成熟する過程で何らかの異常により細胞ががん化し、それが無制限に増殖して骨髄に蓄積し正常な血液を造る作用が妨げられてしまう病気です。
白血病は大きくは骨髄性白血病とリンパ性白血病に分けられ、それぞれ、がん化した細胞が急速に増殖する急性と、ゆっくり増殖する慢性の4つのタイプに分類されます。
また、がん化した細胞が増殖し血管から脾臓や肝臓などに侵入して、いろいろな障害・症状を引き起こします。
この病気で、女優の夏目雅子さんや本田美奈子さんがお亡くなりになっています。
白血病の症状、原因
白血病は、基本的には初期の頃の状態ではゆっくりと進行し、この時期を「慢性期」と呼びます。
ここから特に合併症などが無い場合には、数年後に「移行期」に、更に数年後には「急性期」へと移行します。
なので初期の段階では自覚症状は、ほとんどないそうです。
しかし、ある程度進行すると、白血球や血小板が増加し、貧血や全身の倦怠感、無気力になるなどの自覚症状がみられるようになります。
更に、夜間に多くの寝汗をかいたり、体重の減少に気づくようになります。
白血病の原因は、白血病の種類によって原因は違うといわれていますが、基本的には造血幹細胞の遺伝子異常によるものとされています。
ある特定の位置にある遺伝子が入れ替わり(これを「転座」といいます)、それによって生じた「フィラデルフィア染色体」と呼ばれるものが異常な遺伝子を作り出してしまうそうです。
そしてこの異常な遺伝子が、血液細胞を異常に作り出してしまうたんぱく質を生成する結果、血液細胞が過剰に増殖され、白血病にかかるというのです。
白血病の治療法
治療は抗がん剤を中心とした化学療法によって白血病細胞の根絶を目指します。
また、白血病の諸症状の緩和には、輸血をしたり、抗菌薬などの造血因子投与、更にはクリーンルームによる感染症対策などの処置も行われます。
骨髄移植などの造血幹細胞移植治療
化学療法で効果があまり出ない患者さんには、骨髄を正常な骨髄に入れ替える骨髄移植などの造血幹細胞移植治療も行われます。
移植方法には、自家移植と同種移植、臍帯血移植があります。
自家移植
自家移植とは、化学療法により腫瘍細胞が消失して自分の正常血液細胞が回復した状態の時に自分の造血幹細胞を採取して凍結保存し、その幹細胞を移植する方法です。
血液の回復が早く、高齢者でも受けられるという特徴があります。
同種移植
同種移植とは、白血球の型が全て一致する骨髄提供者の骨髄を移植する方法です。
しかし、型が全て一致する他人と出会える確率は非常に低く、行われる頻度も少ない治療法です。
臍帯血移植
臍帯血移植とは、胎児の臍帯血を用いて移植を行う方法です。
臍帯血の特徴は、幼若で増殖能力に富む造血幹細胞が含まれていることです。
移植後の副作用が少なくて済み、高齢者でも行うことができる治療方法です。
その他の療法
そのほか、分子標的療法、インターフェロン療法もあります。
まとめ
それでは今回のまとめです。
競泳女子の第一人者の池江璃花子選手が白血病にかかったことを公表しました。
そこで白血病はどのような病気か、症状や原因、治療法をまとめてみました。
東京オリンピックを1年後に控えたこの時期にかかるとは、本当に不運ですが、ご本人は、治療に専念して早期回復を目指し、必ず戻ってくるといっています。
池江璃花子選手、白血病なんかに負けずに頑張って!!
早期回復をお祈り申し上げます。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。