スポーツ吹矢が中高年を中心に広まっています。
的を狙って息を吹き出して矢を放つスポーツ吹矢は、腹式呼吸と胸式呼吸を組み合わせた動作が基本となって競技がなされ、いろいろな健康効果も期待できるようです。
この記事ではスポーツ吹矢について報告します。
スポーツ吹矢とは?
スポーツ吹矢は、的を狙って息を吐き出して筒から矢を放つ吹矢で、同心円の的に命中した矢による1ゲーム5本の矢の合計点数を競う競技です。
点数は、的の中心点の10点から外に向かって7点、5点、3点、黒の外枠が1点となっています。
1998年に日本スポーツ吹矢協会(東京都)が設立されたことをきっかけに普及し、現在は都道府県にある1300か所以上の支部を拠点に10万人以上の愛好者がいます。
年齢や性別、体力の格差を問わず楽しむことができるので中高年を中心に人気のスポーツとなっています。
スポーツ吹矢の道具と基本動作は?
スポーツ吹矢に必要な道具は、長さ100cmか120cmのカーボンやグラスファイバー製などの筒と薄いビニールフィルムを円錐状に巻き、先が丸くなった矢だけです。
上級者は10mの距離から直径24cmの的を狙いますが、初心者はもう少し短い距離で的を狙います。
スポーツ吹矢の基本動作─礼に始まり礼に終わる
スポーツ吹矢といえど、日本古来の伝統的な吹矢がベースにありますので、動作は礼儀が重んじられます。
それでは一連の基本動作をご紹介します。
- ①的の正面に向かい一礼します。
- ②肩幅に開いた足を正面から斜め45度に構えて姿勢を安定させ矢を筒に入れます。
- ③両腕で筒を高く上げながら鼻から息を吸います(3秒)。
- ④筒をゆっくり下げながら口から息を吐ききります(9秒)。
- ⑤的を見て息を吸いながら筒を的に向けます。
- ⑥集中して一気に吹きます。
- ⑦呼吸を整えます。
- ⑧的に向かい一礼します。
スポーツ吹矢は健康維持に効果があるか?
スポーツ吹矢は、息を深く吸って大きく強く吐くことで、肺の奥の肺胞を伸縮させる効果があるといいます。
日本スポーツ吹矢協会顧問で災害医療センター名誉院長の荒井医師は、「肺胞を膨らませると周囲の毛細血管が引き伸ばされ、整理活性物質が放出される。この物質は血の流れをよくしたり、血管を広げたりする作用をもっており、動脈硬化の予防にもつながる」と話します。
更に、腹式呼吸によって脳内のセロトニンが増え、精神を安定させる効果なども期待できるといいます。
まとめ
それでは今回のまとめです。
スポーツ吹矢が中高年を中心に広まっています。
道具も筒とビニールフィルムをを円錐状に巻いた矢だけで、年齢や性別、体力などの格差もあまり関係なく気軽に楽しめるため、10万人以上の愛好者がいます。
健康面でも、吸い込んだ息を思い切り吐くとき、瞬間的に腹筋を強く使うため、腹筋と腹式呼吸が強化され、肺の奥にある肺胞も活性化され、健康維持に効果が大いにあります。
的を狙うことにより集中力が向上し、的に矢が命中するときの感触と快感は、満足感が伴うストレス解消に大いに寄与します。
更に的を狙う行為は空間的な認識作用に刺激を与え、右脳を鍛えて認知症を予防する効果も期待されます。このように、スポーツ吹矢はいろいろな面からの健康維持に効果大といえます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。