夫婦別姓

選択的夫婦別姓とは?その背景や賛否の意見をまとめてみた。

投稿日:2018-03-22 更新日:

「選択的夫婦別姓」というのをご存知ですか?

今、ネット上で、夫婦別姓について活発に議論が展開されています。

夫婦別姓とはなにか?また、この言葉の前に「選択的」という言葉がつくのはなぜなのか?

夫婦別姓について、その背景や賛否の意見をまとめてみました。

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選択的夫婦別姓とは?

選択的夫婦別姓とは、結婚したときに夫婦が称する苗字・姓の問題です。

日本の場合は、結婚後の姓は、民法上、夫婦どちらかの姓を称するのが決まりですが、夫婦別姓は、結婚しても夫婦双方が結婚前の姓を継続することを認める制度です。

「選択的」というのは、結婚するときに、従来の夫婦同姓と夫婦別姓のどちらかを選択できるという趣旨です。

因みに、法務省はこの制度を「夫婦別氏制度」と名づけており、民法等の法律が「姓」や「苗字」のことを「氏」と定めているためです。

夫婦別姓に関する法制審議会の答申が出たのは、平成8年2月26日で今から20年以上も前のこと。丁度、管理人が現職で戸籍や住民票を所管する部門に所属していたときのことでした。

この制度を導入するためには、民法の改正が必要で、この答申を受けた法務省は、平成8年、更には平成22年に民法の改正法案を準備しました。

しかし、国民各層に様々な意見があることなどから,いずれも国会に提出するまでには至らず、選択的夫婦別姓は、現在、まぼろしの制度となっています。

夫婦別姓について、何回か意識調査が行われていますが、少しずつ夫婦別姓を認める割合が増えてはいるものの、依然として根強い不要論や反対意見が高齢者の世代にあり、法務省は様子見の状態です。

因みに、夫婦別姓を選択した場合に、戸籍はどのような内容になるのか、次の家系図の鈴木一郎・山田花子ご夫婦の家族について作成してみました。

管理人が見慣れている戸籍電算化前の戸籍謄本と電算化後の戸籍全部事項証明書の2種類を作成しました。

 

選択的夫婦別姓を導入しようとする背景とは?

近年、女性の社会的進出に伴って、独身時代に名前(旧姓)が職場や社会に知れ渡っている人が結婚して改氏すると、いろいろな場面で不便や不利益を感じ、結婚しても旧姓を名乗りたいという女性が増えています。

また、結婚して戸籍法上の姓を変えると、例えば、銀行口座の開設や婚姻後の姓の印鑑の作成、クレジットカード、パスポート、免許証、健康保険証などを旧姓から婚姻後の姓に変更するためのさまざまな事務手続に時間や手間がかかり、経済的、精神的な負担が大きいといいます。

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夫婦別姓に賛成される方の中には、実質的な男女同権の実現を目指すとか、生まれてずーっと同じ氏(姓)でいたのに、結婚により改氏を迫られるというのは不合理で違和感があり、夫婦同姓は、自己同一性に変更を加える憲法違反の制度だとまでおっしゃる方もいます。

究極の意見として、氏(姓)の不要論まで出ています。

実際問題として結婚して改氏するのは、ほとんとが女性の方なので、夫婦別姓を求めるのは、女性だろうと思っていました。

しかし、今では男性でも夫婦別姓の事実上の実践者がいたり、夫婦別姓を求めて訴訟を提起する男性弁護士が現れたりと相当様相が変わってきています。

選択的夫婦別姓に対する反対意見ないし不要論

反対意見は、夫婦別姓によって家庭が崩壊したり、家族の絆が弱まる恐れを指摘します。また、子供がどちらの姓を名乗ればいいか混乱するという懸念を主張します。

これに対して賛成意見は、家庭の崩壊や絆が弱まることの証拠がない(単なる妄想)とか、子供が名乗る姓は、予めきちんとルールを定めておけば混乱しないなどと反論します。

今や水掛け論のような感じです。

社会進出している女性が、結婚後も旧姓を名乗りたいという気持ちは分かります。

そういう女性は、夫婦別姓がない現在でも、結婚後も「通称」として旧姓を使い続けていると思われます。

そしてそれでいいのではないか、「旧姓ですが」とか「通称では」などと一々ことわる必要もない、人の名前に正式名とは別に通称名があってもいいのではないか、だから敢えて夫婦別姓という制度を設ける必要がないというのが不要論です。

まとめ

それでは今回のまとめです。

選択的夫婦別姓に関する議論は、建設的な議論になっているのかどうか、管理人は疑問に思っています。

賛成意見は、夫婦同姓を否定はしないので、議論は専ら夫婦別姓の是非に終始し、ああ言えばこう言う式の議論が繰り返されています。

こういう議論にはあまり参加したくないのですが、管理人からも少し質問させてください。

  • ①愛する人と同じ姓を名乗れることが嬉しくはないのですか。→ そういう人は夫婦同姓を選べばいい。
  • ②表札はどうするの?→ 連名にすればいい。
  • ③夫婦二人で築き上げる家庭を何て呼べばいいのでしょうか。その家族の集まりを指し示す言葉(例えば「○○家」というやつです)、これを夫婦別姓では、どう呼ぶのでしょうか。→ バドミントンのダブルスの名前が参考になる。高橋・松友ペアは「タカマツ」ペア、小倉・塩田ペアは「オグシオ」ペアと言うじゃないか(このような考え方の姓を「結合姓」あるいは「複合姓」といいます。)
  • ④「なぜママだけ違う苗字を名乗っているの?」と子供に聞かれたとき、どんな説明をするのでしょうか。→ ママは特別だから!?
    本当は、今まで書いてきたことを分かりやすく説明すべきなのでしょうが、「同じ家族の一員なのに、どうしてママだけ苗字がちがうの?」という率直な質問をする子供に対し納得させるだけの自信がありません。誤魔化すことしかできません。

自分をどう名乗るかは、本人の問題であり、周りがとやかく言う筋合いのものではないというのが、管理人の考えです。でも、これで子供が納得するか分かりません。

それよりも問題は、国民の「家庭」や「家族」、更には「氏(姓)」や「戸籍」に対して抱く感情(思い入れ)が世代間で相当の格差があり、これをどう埋めて行くのか、どうすれば共通の理解できるのかが、今後の課題となるように思います。

この記事の内容は、いかがでしたでしょうか?

(夫婦別姓については、新しい夫婦別姓という記事も掲載していますので、そちらもお読み頂けたら嬉しいです。)

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