TBS系の金曜ドラマ「凪のお暇」の後続として放送が決定している『4分間のマーリーゴールド』が10月11日の金曜日からスタートします。
原作は、小学館から発売されている同名の、救命医療と純愛ストーリーがテーマの全3巻で完結するキリエさんの漫画本です。
主演は救急救命士・花巻みことを演じる福士蒼汰さん、ヒロインには花巻みことの義理の姉・沙羅を演じる菜々緒さんです。
今では強い悪女のイメージがすっかり板についた菜々緒さんですが、このドラマでは、それとは真逆の清純で優しい女性を演じることで話題になっています。
手を合わせると相手の「死の運命」が視えてしまう特殊な能力を持つ花巻みことが好きになったのは、父親が再婚によって兄弟となった義理の姉・沙羅だったのです。
そして、沙羅もみことを愛していたのです。
しかし、その沙羅が26歳の誕生日のとき、ふと沙羅の手のひらに触れたみことは、1年後の今日、沙羅が亡くなってしまう「死の運命」を視てしまうのです。
それまで様々な人の「死の運命」を視てきたみことですが、一度視た運命はどうしても変えることができず、そのことにみことは絶望感を抱いていました。
自分は愛する沙羅を救うことができないのか? いや、どうすれば沙羅を救うことができるのか?みことは考えます。
1年後の沙羅の運命は?そして、みことがとった行動とは・・・?
それにしてもタイトル「4分間のマリーゴールド」っていまいち意味不明?
このドラマの流れの核心部分に大きく関わってくるキーワードやヒントのようなものだと思います。
そこで、タイトルの意味をはじめ、清純で優しい沙羅の運命、そしてみことのとった行動などネタバレを含めてご紹介して行きます。
目次
花巻みことはなぜ救急救命士になった?
花巻みことは、父の再婚により兄弟となった義母の連れ子の義兄・廉(桐谷健太)、義姉・沙羅、義弟・藍(横浜流星)と一つ屋根で暮らすようになります。
父親は再婚して間もなく心筋梗塞で亡くなってしまいますが、みことがまだ9歳のときでした。
みことは、そのとき何もできなかった自分の無力さに悲しみ嘆きますが、その姿を見た沙羅は、次のように言ったのです。
「だったら、これからたくさんの人を救ってあげればいい!」
この沙羅のひとことがきっかけとなって、みことは救命救急士になったのでした。
人の「死の運命」が視えてしまう特殊能力があっても、救うことができない無力感と葛藤の中で、みことを支え続け、励ましてくれるのも沙羅でした。
こうして二人は自然にお互いを好きになっていくのです。
沙羅を襲う「死の運命」とは?
沙羅が26歳になった誕生日、兄弟そろってお祝いをしたとき、何気なく沙羅の手を合わせてみるみことに、ちょうど1年後の今日、沙羅が亡くなってしまう「死の運命」が視えてしまったのです。
視てしまった沙羅の死の運命に愕然とするみことですが、どうすることもできません。
自分はただただ最愛の人の死を待つだけなのか!
その苦しみを抱きながら過ごす辛い日々、みことは自分のもつ能力を呪うのでした。
手を合わせた人の「死の運命」が視える能力、一種の予知能力、そんな能力があったとしても、その運命を変えることができず、ただ見守ることしかできないとすれば、そんな能力にどんな価値があるというのでしょうか。
沙羅の運命を知ったみことのとった行動とは?
沙羅を救うことばかり考えていたみことに、ある日沙羅が告白してしまいます。
「ずーっと前から好きだったの!」
突然の告白にみことは驚きますが、沙羅と触れ合っていたいと思っている自分に気付き、みことも「俺もだよ!」と沙羅を抱き寄せるのでした。
二人で出かけた夏祭りの夜、「みことと一緒に生きるわ!」という沙羅に対し、みことは「沙羅のために、できることはすべてやる、すべてをかけて救う」ことを心に誓い、唇を重ねたのでした。
このシーンがこのドラマの一番の見せ場ですが、沙羅の運命のことを思うと切なくて泣けてきますね。一番の濡れ場でもあります。
そのキスシーンを兄の廉に目撃されてしまったみことは、自分の能力のこと、そして沙羅の死の運命のことを廉に告白します。
それを聞いた兄は、二人の仲を認めるのでした。
しかし、この兄弟の会話を聞いたしまった沙羅は、みことに「私死ぬの?」と問いつめます。
もう嘘はつけないと感じたみことは、本当のことを話します。
「ごめんね、ごめんね」、何度もそう言って泣き崩れる沙羅。
それは自分の死に対する涙ではなく、みことがそんな秘密をたった一人で抱えていたことの辛さを思っての涙なのでした。
沙羅は本当に純真で優しい女性なんですね。
そんな沙羅にみことは、プロポーズするのです!
「4分間のマリーゴールド」の意味するものとは?
4分間の時間が意味することとは?
人間が心肺停止の状態になったとき、できるだけ早く心肺蘇生を行う必要があり、蘇生する確率は、時間との勝負になります。
人間の脳は、4〜5分以上酸素の供給が止まると活動を停止し、無酸素脳症と呼ばれる回復困難なダメージを受けます。
この状態が更に進行すると、ついには死亡してしまいます。
救命に関する統計によりますと、心肺停止後、蘇生開始が早ければ早いほど生き返る確率が高くなり、2分以内で90%、3分では75%、4分では50%、5分では25%・・・と、遅くなれば蘇生する確率が分刻みで低下していきます。
そのため、呼吸が停止してから生死の確率が半々になる4分間が救急救命士にとっては正念場であり、人の命を救えるかどうかの重要な時間となるのです。
マリーゴールドの意味することとは?
このドラマでは、マリーゴールドは、沙羅の好きな花ということなのですが、なぜマリーゴールドなのでしょうか?
実はその花言葉に意味があるのです。
マリーゴールドは、春から秋にかけて鮮やかな黄色やオレンジ色の花を次々に咲かせます。
そんなマリーゴールドの花言葉は、良い意味から悪い意味まで7つもあり、また、花の色でも花言葉が使い分けられています。
よい意味では、健康、かわらぬ愛、生命、真心という花言葉が、また、悪い意味では、絶望、別れの悲しみ、嫉妬という花言葉がついています。
花の色では、黄色では、下品な心、可憐な愛情、健康、オレンジ色では、真心や予言といった花言葉がつけられています。
ここで管理人が注目するのは、オレンジ色の花言葉です。
なぜオレンジ色かというと、このドラマの公式ホームページや映像、画像を見ても明らかなように、その背景はオレンジ色で統一されています。
また、映像や画像に出てくるマリーゴールドはすべてオレンジ色の花なんです。
すなわち、ドラマ『4分間のマリーゴールド』の花は、オレンジ色のマリーゴールドしか想定されていません。
オレンジ色の花には、真心とか予言という花言葉がついており、マリーゴールドはどう考えても主人公の花巻みことその人の比喩ではないかと思います。
『4分間のマリーゴールド』は、手を合わせることで相手の「死の運命」を予言し、沙羅に真心をもって向き合う4分間が勝負の救急救命士・花巻みことその人ではないかと考えています。
まとめ
それでは今回のまとめ、というより原作ストーリーの核心部分の概略を再現してみます。
手を合わせた人の「死の運命」を予言する救急救命士花巻みことと義姉の沙羅の純愛ストーリーについて書いてきました。
沙羅に襲いかかる「死の運命」の内容については、敢えて避けました。
それは管理人が、多分このストーリーの核心部分はテレビドラマでは違った設定にするのではと思っているからです。
原作では、夜勤明けのみことに代わって沙羅が運転する車が美術館に向かう途中で暴走するトラックに追突され、沙羅は頭から血を流し、意識を失ってしまいます。
27歳の誕生日のおよそ2ヶ月前のことです。
同乗者のみことは、救急車を呼ぶなど冷静に対応すると、沙羅は一瞬意識が甦ってみことの顔を見て「大好き!」と微笑みながらつぶやくも、そのまま心肺停止の状態になってしまいます。
ここで、みことは生死を分けるタイムリミット4分間の心肺蘇生を必死に行います。そして救急車が到着し、沙羅はそのまま病院へ・・・。
そして2ヶ月が経過して沙羅の運命の8月23日の誕生日の前日、みことが沙羅のアトリエに入ると布がかけられた絵を見つけます。
布をとるとそこには、救急救命士のみこととマリーゴールドが描かれているではありませんか。
その絵を見てみことは涙に溢れてしまうのでした。
そして沙羅の誕生日の運命の8月23日、みことは、マリーゴールドを携えて沙羅が入院している病院へ向かいます。
母親が駆けつけて来て一緒に沙羅の病室へ・・。
・・・・・・・・・
それから1年後、両親がかつて式を挙げた教会にはみこととウェディングドレス姿の沙羅が並んでいました。
沙羅の手にはマリーゴールドのブーケが握られており、二人は1年遅れの結婚式を挙げていたのです。
1年前のトラックの追突事故のとき、みことが必死に行った心肺蘇生のおかげで沙羅は命を取り留めることができたのです。
その日以来、みことの「死の運命」を視る能力は消えてしまいました。まるで沙羅の命を救うために自分の能力と沙羅の命を交換したかのように。
テレビドラマでは、この辺りのストーリーがどのように展開されていくのか楽しみです。
そして、強い悪女のイメージが強い菜々緒さんは清純な沙羅をどのように演じるのかも見ものです。
最期までお読みいただき、ありがとうございました。