フジテレビは、この秋、木曜劇場で『黄昏流星群(たそがれりゅうせいぐん)』の放送を決定しました。
原作は、1995年から「ビッグコミックオリジナル」(小学館)で長く連載されている弘兼憲史の大ヒット漫画の名作「黄昏流星群」。
2000年には文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞しました。
”第二の人生にさしかかった男女の切ない恋”を描くこの物語は、かつて漫画読者の中心にいた子供が、時を経て中高年になった現在も読者層の一部を占めているという現状があります。
それにも関わらず、そうした中高年を主役にした漫画作品が少ないという考えのもと制作されました。
原作者の弘兼憲史といえば、代表作『課長島耕作』シリーズがあまりにも有名ですが、その弘兼憲史の経歴とともに、この秋、フジテレビから放送されるテレビドラマ『黄昏流星群』を紹介します。
弘兼憲史の紹介
弘兼憲史は、1947(昭和22)年9月9日生まれ、山口県岩国市出身の漫画家。小学生のときに手塚治虫のファンになり、漫画家を志します。
大学は早稲田大学第一法学部を卒業しますが、在学中、漫画研究会に所属し、他大学の漫画研究会との交流でいろいろな人物を知ることになります。
大学卒業後、わずか3年間でしたが、当時の松下電器産業(現パナソニック)に入社し、広告宣伝部で勤務しました。
1974年、『ビックコミック』(小学館)に「風薫る」を発表して漫画家デビュー。
「人生その時々の楽しさ」を判断基準に行動するのが弘兼の信条であり、会社員は「自分の仕事ではない、やっぱり漫画を描きたい」と、あっさり松下電気産業(当時)を退職してしまうわけです。
弘兼と同世代の管理人には、好きなこと、楽しいことのために会社を辞めるなどという勇気はなく、ただただ弘兼を敬服するのみです。
弘兼憲史の主な作品の紹介
1980年から始まった「人間交差点」(原作 矢島正雄)では、様々な人間模様をドラマ仕立てで描いた短編集で、高く評価されました。
この作品により弘兼は漫画家としての存在が認められたのです。
そして、1983年には『課長島耕作』シリーズの連載が開始されます。
この作品のモチーフは、弘兼本人も属する団塊の世代への熱烈な応援歌とでもいうべきもので、サラリーマン島の活躍と恋愛模様を延々と描き続けており、弘兼の代表作となります。
また、政治漫画の『加治隆介の義』では、サラリーマン加治が国会議員になり、ついには内閣総理大臣になるというストーリーで、現職の国会議員など多くの支持を得て、テレビドラマ化させる動きがありましたが、頓挫してしまいました。
この秋フジテレビで放送される黄昏流星群とは?
この作品は、以前NHKや関西テレビで放送されたことがありましたが、衛星放送(BS2)だったり、日曜夕方のスペシャルドラマだったりと、あまり視聴しないチャンネルや時間帯での放送でした。
この度は、木曜劇場という誰もが視聴するゴールデンタイムでの放送です。フジテレビの意気込みが伺えます。
フジテレビのドラマでは、短編オムニバスとなっている原作の中から、傑作の一つと言われている第1集「不惑の星」をベースに、人生の折り返しを迎えた男と女が落ちてしまう運命の恋、その恋を巡る大人たちの人間ドラマを描いていくそうです。
主人公のエリート銀行員役には佐々木蔵之助さんが、献身的な妻役には中山美穂さんが、そして、主人公が恋に落ちる運命の女性には黒木瞳さんが、それぞれ演じます。
予期せぬ左遷に会った主人公がその傷を癒すために向かったスイス・アルプスで品格・知性豊かな女性(黒木瞳)との運命的な出会い。
一方、娘(石川恋)の婚約者(藤井流星)との「あり得ない」禁断の恋に落ちる妻。
こうして、セカンドライフを迎えようとする3人の恋が流星のように流れ始めるとき、大人たちの新たな物語が開幕するのです。
まとめ
それでは今回のまとめです。
団塊の世代の代表の一人でもある弘兼憲史の原作『黄昏流星群』がフジテレビの木曜劇場に登場します。
キャストは、主人公の銀行員を佐々木蔵之助が、その妻を中山美穂が、主人公が恋に落ちる運命の女性を黒木瞳が、それぞれ演じます。
また、主人公の妻が「あり得ない」禁断の恋に落ちる娘の婚約者を、あのジャニーズWESTの藤井流星が演じることで話題になっています。
これって「流星」つながりの抜擢じゃ〜ないのかな?
でも、出演者の陣容が実力派ぞろいですので、それぞれの演技に期待大です。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。